コンビネーションレンチ/オープンエンドレンチ

コンビネーションレンチ/オープンエンドレンチ

HAZET150年以上の歴史の中で磨かれ蓄積されたノウハウが最も詰まった製品
がレンチやソケットの鍛造品です。
軽く加工性に優れたクロームバナジウム鋼を鍛え、成形して精度の根幹をなす鍛造。
強度と粘りを両立するための焼入れ~焼戻し、滑りを抑制する梨地処理。
簡単そうに思われがちですが、多くのこだわりが詰まっています。

今回はコンビネーションレンチを掘下げてみます。
鍛造→型抜き→サンドブラスト(粗)→オープンヘッド/ボックスエンド加工→微細研磨
→焼入/焼戻し→振動面取→サンドブラスト(仕上)→ヘッド研磨→ニッケルクロームメッキ
の工程(日本語カタログP.106)の中でも、代表的なこだわりを4つご紹介します。

 

【鍛造】
社内で製作/修正を行う鍛造型とショートストローク油圧鍛造機械による鍛造工程でクローム
バナジューム鋼を鍛えながら成形し、仕上げ加工を行う前提の全体のフォルムが決まります。 
後工程で加工を施しますから、この段階で精度の根幹が作り出されます。
鍛造型は全て内製で、精度を追求するため高速研磨加工により制作され、精度を維持するため
4,000回という短いサイクルで鍛造型を交換します。
この工程により、HAZETのオープンエンドの精度(公差)は、DIN/ISO規格よりも厳しく、
強度は大きく上回る品質のベースが作り上げられるのです。

【熱処理】
一般的に鋼材は焼入れしたものを冷ますことで硬さが上がっていきます。
HAZETでは150年以上の内製ノウハウの蓄積により、強度と粘りを実現すべく、設定温度が
異なる3段階の熱処理を行います。
焼きなましは、急速に冷却することなく、時間をかけゆっくりと行われます。
生産性以上に重要な、品質に関わる工程は絶対に妥協しない、モノづくりを徹底しています。
残念ながら温度設定など社外秘に関わるこの工程の写真は公開できません。

【梨地仕上げ】

HAZETレンチで特徴的なマッドシルバーの梨地仕上げ。
2段階のサンドブラスト処理で、きめの細かい梨地に仕上げています。
梨地仕上げにより、
①作業時のグリップ力アップ
②光の反射防止
③ボルト/ナットへの喰いつきアップ(ボルト接触面も梨地)
④クロームメッキがしっかり定着
を実現し、作業者の安全な作業をサポートします。
マッドシルバーは梨地によるもので、ポリッシュ仕上げとなっているオープンエンド部
は同一メッキですが光沢有るシルバーの仕上がりとなっています。

【徹底した品質管理】
HAZETでは定期的に抜き取り検査(破壊検査)を行っています。
特にレンチ類は限界トルクに達した際にショックを伴い破損することは、作業者の安全に
大きな影響を及ぼします。(ショックによる手の怪我や飛散による怪我、ワークの破損)
HAZETが考える人間工学とは、作業者の安全確保最優先です。
限界トルクの高さが最大の特徴ですが、ショックをともなわず、たわみ(ねばり)、オープン
エンドも破断せずねばりを伴い変形することと、その限界点のバランスを高いレベルで維持
しています。

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